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図に記載され、また灯浮標等で示されている。ユーロチャネルからロッテルダム/ユーロポートに到る航路のような特別の深喫水航路は最大級の船舶用で、凌漢整備されたものである。沿岸に設置されたレーダー設備、中でも大規模港への入口監視用の設備が、海上交通を可能なかぎり監視している。危険物を積んで出入りする船舶は報告が義務づけられ、それによって適切な指示が与えられる。船舶の航行密度が高いことから衝突海難が多く、秋口からの霧のシーズンは問題である。北海は底質砂のため座礁海難は少ない。
○石油及びガスの生産
沖合における石油とガスの生産は比較的新しい活動である。1959年にSlochteren(Groningen地方)でガスが発見された後、1962年に西欧初の海中試掘を実施した。引き続き1965年に大陸棚英国地区で最初の実用ガス田が発見された。それ以来この活動は急速に発展してきた。
石油及びガスの鉱床は平均して海底下3,000m程の多孔質岩層中にある。北海では試掘井に引き続き商業べ一スで利用可能か、評価用の井を掘って調査を続けることがしばしば必要になる。1989年初頭において大陸棚オランダ地区には、石油とガスの固定生産設備が50あった。現在は80のプラットホームで生産中である。
試掘井、評価井、及び生産井の掘削のために、約12基の甲板昇降型掘削リグが活動中で、これらの移動式リグは通常1カ所に2〜3ヵ月とどまる。
石油及びガスは通常直径1mにおよぶパイプラインで本土に輸送される。大陸棚オランダ地区に現在1,100km以上のパイプラインがある。
○水産
北海の魚類は豊富で、錬、鱈、green−cod,haddock(鱈の一種)、whiting,plaice、鯖、鮮、鰯などの魚が大量にとれる。年間漁獲量は約270万トンに達する。そのうちオランダの漁獲量は約30万トンで約15,000人が直接、間接に漁業で生計を立てている。
オランダの海洋漁業は他の大部分の国と異なり、人間の食用の魚に限られている。1983年のヨーロッパ共同体漁業政策の採用以来、加盟国の合意により種類別総漁獲量が毎年決められる。
○その他の利用
このほかにも北海には次のような用途がある。
レジャー(水浴、帆走、サーフィン、釣り等)
砂浜の改造や陸地の嵩上げのための砂及び砂利の採取
海軍、空軍による軍事演習
基礎及び応用目的の海洋研究等
(2) 現実問題
北海が多くの異なる活動に利用されていることから分るようにオランダにとって経済的に

 

 

 

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